ぐおおお!俺から離れろぉぉ!

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「...何か用か?」 さっさと退けよオッサン。 「なに、お前みたいなショボそうな奴がSSSなんて死にに行くようなもんだ」 「...あっそ、ご忠告どーも。出れないから退け」 そんなショボそうな奴がZなんて貰ってるわけねえだろ。 「だから、ここで俺が止めてやるよ!」 いきなり突進してきたオッサン。 なんだ、ただ目立ちたいだけか。 手には大きな両刃の斧。ただの武器と見た。 が、俺とオッサンの距離が2m程になったところに誰かが割り込み、何かで斧を止めた。 「おい、こんな所で暴れるな!」 そいつは、白髪に俺と同じ学園の制服を着ている。斧は両手で持つ剣で止めている。 「ちっ、邪魔すんじゃねえ!どきな、ガキ!」 お前も邪魔だ、筋肉達磨。 「【エアプレッシャー】」 面倒臭くなったので、筋肉達磨だけ風で押しつぶす。 「グヘッ!」 「な!?」 地面に押しつぶされた筋肉達磨、いきなりで驚いた白髪。 「お前ら邪魔なんだよ。やるなら他でやってくれ」 俺がそいつらに言うと、 「俺はあんたを助けただけだ」 なんだ、ヒーロー気取りか?この白髪は。 「馬鹿か、別にこんなのが攻撃しても俺には届かん」 「自分の力を過信するなよ」 イラッ 「はぁー......黙ろうか?」 出来るだけ声を低くして言う。 俺の右腕が肘から無くなっており、肘から手は白髪の喉元でナイフを構えている。 「......どうなっている?」 冷や汗を垂らし、体を硬直させながら聞いてくる。 「分かるか?俺がその気になればその脳筋もお前も死んでる。......自分の力を過信するなよ、三下」 「ぐっ......」 俺は腕を戻す。ついでに微妙に首の薄皮一枚切っておく。 「分かったら退け。分からないなら死ね。ただ、何も出来ず惨めに死ぬけどな」 まーもう十分惨めだけどな。 ついでに言うと、こいつは結構なイケメンだった。ざまぁみやがれ。 黙ったそいつを無視してギルドの外に出て、ひと気の無い所でスキマに入った。
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