学園で依頼

5/32
前へ
/287ページ
次へ
なぜ敬語を使ったのかと言うと、これからは出来るだけ操者と被らないようにするため。 多分操者の時はあんまり敬語は使わないだろう。 クレアが多分村長を呼びに行って数十秒、扉が開いた。 開けたのは、白髪白髭の村長。 「どうも初めまして、コックボ村の村長をしている者です」 「初めまして、依頼で参ったライです。そしてこちらが」 「......ルナと申します、よろしくお願いします」 「......カエデだ。よろしく頼む」 俺が初めに自己紹介。その後、後ろにいるルナ、カエデもする。 二人とも、俺をあり得ない物でも見たかのような目で俺を見ていた。 そうか、そんなに俺には敬語は似合わないってのか? 地味に傷つく......わけないけど。 「ほっほっほ、可愛らしいお嬢さん方ですな」 「さて、依頼内容を簡単でいいので教えていただけないでしょうか?すぐにでも討伐に向かうので」 依頼とは全く関係無い話に村長が持っていきそうだったので、強引に話を進める。 「...やっぱりライさんの敬語は鳥肌がします...」 おいルナ、呟いても聞こえてるからな?俺がアレルギーかなんかの原因とでも言いたいのか? 「依頼内容は、最近ブラウンベアが村の家畜などを荒らしているので、それの討伐です」 そんな考えの俺を他所に、村長は言われたとおりに簡単に依頼内容を教えてくれた。 「そうですか、なら今からそれを討伐しに行くので。それでは」 軽く村長に頭を下げ、後ろに振り返る。 「...ルナ、カエデ、さっさと行くぞ」
/287ページ

最初のコメントを投稿しよう!

30579人が本棚に入れています
本棚に追加