学園で依頼

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「ライさんはこの後何をするんですか?」 ついていくにしても、何をするか知らないと危ないかもしれませんし......まぁ、ライさんがいる時点でそんな事無いと思いますけど。 「何って......主人公の傍観?」 主人公?主人公って、本とか物語の主人公とかそういうのでしょうか。 「まぁ、傍観するって事だ」 むぅ、ライさんは全然私に分かるように言ってくれません! ですが、気にはなるので、 「私もついていっていいですか?」 今帰っても、早すぎて誰もいませんし暇になる、という理由もあるのですが。 「はいはい、ならついて来い」 ライさんはそう言って、手を出すと、 ............なんか豪華な絨毯らしき物が出てきたんですけど...... 「......あの、それ何ですか?」 私が聞くと、ライさんは溜息を吐いて、 「こんなの空飛ぶ魔法の絨毯に決まってるだろ?見て分からんのか?」 「そんなの分かるわけないですか!」 何ですか?そんな当たり前みたいに言って。普通空飛ぶ魔法の絨毯なんて分かるわけないじゃないですか! ていうか、絨毯が飛ぶんですか? 「まぁ、そんな反応だと予想していたからどうでもいい。土足でいいから乗れ」 ライさんは既に、絨毯に足をいれている。 ライさんが何をしようと考えても分かるわけが無いので、仕方なく私も絨毯に足を入れる。 「【ゲート】」 瞬間、景色が大地から空からの視点に変わった。 ......って、 「ちょ、ライさん!空!なんで空に移動するんですか!?落ちる!落ちちゃいますぅ!!」 あわわわわわわわ!! 「ルナうるさい。空飛ぶ魔法の絨毯って言っただろう......」 ライさんは小声で、せっかく説明したのにうるさい......って呟いた。 少し冷静になって周りを見ると、確かに浮いています。 「......あ、本当だ、浮いてます......」 いや、でも普通、空飛ぶって教えられてもいきなり空中に移動したら慌てますよね? だから、私は悪くありません!
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