学園で依頼

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「お前はどうしてここにいる?」 「どうしてって......ライさんについてきたから?」 それ以外に絨毯で空になんて浮かんでませんけど。 「質問が悪いな......何処で生まれて、どうなって、どうしてここにいる?」 ......何処で生まれて、どうなって...... 「......ライさんは......知ってるでしょう......」 自然と、声に力が入らない...... 貴族に生まれて、貴族に捨てられて、ライさんに助けてもらってここにいる。 でも、今は普通にライさんと喋っているだけで幸せだから...... 「あぁ、はいはい。わざわざ言わせるつもりはねえよ」 「でも......どうして今......」 ライさんは下にいるレイさんを指差して、 「あいつ、破壊の救世主」 とんでもない機密事項を漏らした。 さらに、 「そして、お前と同じで捨てられた」 ............ ライさんは耳に何かを詰めた。 はい、 「えぇえええええふがっ!」 ライさんは叫ぶ私の口を手で無理矢理抑えた。 いや、でも、えぇー!なんか、えっと、もう......えぇー! 「......耳栓をした俺に死角は無い。だが予想以上にうるさいぞ、ルナ」 ライさんは私の口から手を離して耳から耳栓らしき物を取った。 「だって!普通叫ぶほど驚きますムグッ!」 再び口を手で抑えられた。 「ルナァ......黙ろうぜ?それとも......黙らせてやろうか?」 ライさんは右手で私の口を抑えているので、左手に雷がバチバチと帯電している。 「............」 雷を前に、私は首を横に振るしかありませんでした......
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