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「そこで、君はこれから少し特典を付けて転生する予定だったんだけど......」
「だけど?」
「僕が個人的に気に入ったから、僕とほぼ同じ力を与えて転生させよう!」
結局は転生から変わらないんだな。
「でもいいのか?俺がその力を使ってあんたを殺しに来るかもよ?」
「それを言ったら大丈夫だ。そんな事を本人に言う筈が無いしね。君ならそんな無駄な事をしないよ。それと......神様は大変なんだよ」
「あー、そこまで言われると、断れないな。元から断る気は無かったけど」
神様は満足気に笑う。
「うんうん、そうこなくっちゃね。それで、転生する世界は、剣と魔法と中二病の世界だよ」
「中二病がいらねえ!でもま、そうなんだろうな」
「それでね、非常に言い難いけど......赤ちゃんスタートだから!」
笑顔で言う辺り、どこが言い難いけどなんだろうか。
「あー、ごめんごめん。睨まないでよ。つい友人感覚でね」
「......それで、理由があるんだろ?」
「おー、理解が早くて助かる。僕の力をそのまま渡すと、魂が耐えきれないから一からなんだ」
それなら仕方ないな。
「でも、5歳ぐらいまでは意識は封印しておいてくれ」
リアル赤ちゃんプレイは嫌だわ。
「そのつもりだよ。僕だって赤ちゃんプレイはいやだからねぇ。さて、そろそろ転生をしようか?」
「あぁ、いいぞ。世話になったな。ありがとう」
「僕こそ、久しぶりに楽しい会話が出来たよ。それじゃいくよ?」
「あぁ、やってくれ」
神様が俺に手を向けると、俺の足元が光る。
「それじゃ、アディオス!」
そう言うと、俺の意識は途絶えた。
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