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とある貴族
「............」
扉の前でウロウロするこの屋敷の党首、ブレイズ=シルフォード。彼は上流貴族で最も発言力があるシルフォード家の党首だ。
「旦那様、落ち着いてください」
彼に声をかける一人の執事。
「うむ...フーリン。わかっておる......だが...」
「こういうときこそ、旦那様がしっかりしなければ。うまれてくるお子様に笑われますよ」
「...フッ、そうだな、フーリン。ありがとう」
「おや、何のことかわかりませんな」
二人はしばらくしていると、
「おぎゃぁぁー!」
赤ん坊の鳴き声が聞こえてきた。
「!生まれたか!」
ブレイズは一目散に扉へと入って行く。
そこには、
「はぁ...はぁ......ブレイズさん...」
汗だくの女性と彼女に抱かれる二人の赤ん坊がいた。
「おぉ、ライラ。よく頑張ってくれた!」
「えぇ、元気な双子の男の子です。抱いてあげてください...」
「うむ、どちらが兄だ?」
「こちらの銀髪の子です」
「そうか......なら兄は私の名前からとって『レイ』、弟はライラの名前から『ライ』だ」
「素敵な名前です」
こうして、シルフォード家に銀髪の兄、レイと黒髪の弟、ライが生まれた。
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