過去があるのは確然で

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 余波の振動もなく、おかげで体勢が崩されなかったのは幸運だろうか。  いいや。反動が一切無い。つまり相手はすぐさま次に移れるということ。  無機質な表情を張り付けているソレは、ビスマス目掛け跳躍する。 ビス「ッ! あー、くそっ……全盛期の俺かよ……もう最悪だわw」  逃げることは叶わないと、迎え撃つ体勢を取ったビスマス。  迫り来る自分自身の姿を見て、恐怖しなかったとは言わない。 ビス「でも……『お前』じゃもう、世界を救えなかったのは知ってんだよッ!」  世界の崩壊を見た分、おれの方が強い。  そう語る代わりに、ただ拳を撃ち込んだ。
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