橙の音楽室

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放課後 誰もが校舎から姿を消した、不思議な空間。 ゆったりと時間が流れている錯覚。 それに合わせてゆっくりと足を運ぶ。 音の無い廊下の奥。 近付けば微かに聞こえて来る音。 優しい音色。 優しく響く、 ピアノの音。 誰が弾いてるんだろう。 ほんの少し足りない行動力。 反比例に膨らむ好奇心。 知りたい。 ただ無性に…この心地良いメロディーに身体を預けていたい。 この日はじめて 音楽室の扉を開けた。  
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