ほら、好きになった

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俺は今、人生で3回あるというモテ期の真っ最中だと思う。(ちなみに今は2回目のモテ期。1回目は小学生の時。そして、もう俺の生涯の中で、モテるという時期は残り1回になってしまった) 今月に入って、もう7回は告白されていると思う うん、もう人生のピーク。今の自分はモテてすぎて、ちょっと怖い。こんな俺がこんなにモテてええの?ってくらいモテてて怖い 「あっ!よこぁまく~ん!!」 授業をサボって、保健室で昼寝でもしようと廊下を歩いていれば、でかい声で呼ばれた名前 嫌な予感しかしない。振り向きたくない。絡まれたくない。絡みたくない。 そんな俺の必死な心の叫びも虚しく、ぽんっと肩に手を置かれ、えへっと効果音のつきそうな垂れ目の可愛いらしい笑顔を覗かせてきた後輩、錦戸亮(苦手な奴) 「もぉ、なんで無視するん?照れ隠し?」 「は?ちゃうわあほ」 「またまたぁ~、照れちゃって!可愛いんやから、横山くん」 「ちょ、お前!俺のが先輩やぞ!」 「やからなに?俺と横山くんは恋人同士やんか」 「いやいや、勝手な妄想されても困るわ」 「あ、また照れてる!」 「どこが照れとんねん、本間」 錦戸と会ってから数分でこの疲れ。こいつは本当に絡みにくい 顔は確かに整ってて男前だと思う。(彫りの深い顔に、目元と口元のホクロがセクシーやなぁとか思ってる) でも、この性格 いつもヘラヘラ笑っているし、子犬みたいに俺にまとわり付くし、勝手に俺の恋人設定になるし、しつこいし、わがままやし… とにかく本当に後輩の中で一番、苦手な存在が錦戸亮 このモテ期真っ最中の俺は、女子に7回告白されている中で、錦戸には毎日告白されている 男の俺に告白する錦戸も相当だけど、その告白を毎日聞いては適当にあしらっている俺も相当だと思う .
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