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世の中には、
どうにもならないことがある
仕方がないの一言で終われるなら
それはそれで割り切れて
いいんだろうけど。
でも人間の気持ちは
そんな単純にできてない
だから僕達は
苦しむんだろうね。
例えそれが、
苦しんでも仕方のないことだとしても
HAPPY DAYS? 0.6
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
その日はいつもより曇っていた。
長く続いた大雨は
今週いっぱいまで続くようだ
こんな気分の乗らない日は
家でまったりしてたいと思う
結局それはそう思うだけで
行動力のないチキンな僕は
毎日きちんと学校に通っている
「今日は来るかなぁ…」
ため息まじりに吐かれた声は
教室中の雑音で掻き消された
「そろそろ心配だな」
「きっと何かあったんだよ!」
「せめて連絡くらい…ほしい…」
とうとう今日で4日目になる。
「七原くん、もしかしたら風邪かもしれない」
七原くんがパタリと学校に来なくなってから。
雨雲に覆われた真っ暗な空はまるで
僕達の心のもやもやを
表しているようだ
「神崎、本当になにもしらねぇのか?」
さっきから一言も話さない神崎くんに
阿部くんが問い掛けた
しかし神崎くんは
「知るか。ほっとけよ」
他人事のように
素っ気ない返答をする
そんな彼の言動に
二人は複雑な表情を浮かべた
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