揺れる

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飲み会の帰宅が深夜になった時のことだ。 アパート入口の路上で誰かがよろけて、うずくまった。立ち止まって少し様子をみたが、女は立てないでいる。怪我をしたかと近寄ってみると、そうではなく酩酊状態にあると解った。それが葉月だった。 彼女を私の部屋へ上げ、介抱したことが親交を結ぶキッカケとなったのだ。 その時、彼女は艶やかなロングヘアーで、優美なドレスと共に高価なネックレスとイヤリングを身に付けていた。 葉月が、あんなことにならなければ、そんな、お嬢様との接点は無かっただろう。
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