完璧ならば

3/7
前へ
/144ページ
次へ
『完璧な男ねぇ~…』 自動販売機の前でぼんやりと立ち止まる。 優しい、イケメン、強い、背が高い、金持ち、運動神経抜群、笑顔最高、秀才…とかか? 買ったばかりのお茶をくるくる回しながら考える。 最近気になる、二人の存在がこんなに俺の頭を悩ませているなんて… 『あっちゃ駄目だろ、こんな事…』 呟いてみたが、答えは見付からず。 そんな考えをぐるぐる考えていたらまた楽屋に戻って来てしまった。 仕方なく、中にゆっくりと入れば何故か頭を悩ませていた二人の姿が。 『かめ、おはよう』 『なんでぴぃがここにいんの?』 『かめ、俺はシカトかよ』 『いや、中丸はいて当たり前じゃん』 聖はと言えば、あまり気にした様子はないのか奥のソファで携帯をいじっている。 二人の様子からして今ここに来たばかりの様子。 『かめに会いたくてさ。スタジオが近かったから遊びに来ちゃった』 『山下に見付かったから仕方なく一緒に来たんだ』 少し中丸が意を決して攻めてみたつもりっぽいけど、さすが王子様スマイル。 ぴくりとも反応を示さなかった。
/144ページ

最初のコメントを投稿しよう!

348人が本棚に入れています
本棚に追加