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「行くよ向日葵ちゃん、紅葉ちゃん。せーのっ」
「「「起っきろー!!」」」
小さな少女たち叫びながらは僕が寝ているベッドへとダイブした。
――――。
「なあ、三つ子はもっと大人しく人を起こせないのか?」
朝の件で節々が痛む体を無理やり起こし、リビングへとやってきた。
「兄さんのためを思ってのことですよっ」
キッチンに立っている女の子は丁寧な敬語口調で答えた。
彼女は佐咲薺(ささきなずな)。
腰まで伸びた純白色の髪に大人しそうな物腰。
そして人よりは貧相な胸な高2の少女だ。
一応、僕の大事な妹だ。
「いや、兄貴がいつまでも寝てるからだろー。せっかくの日曜日台無しにする気かよ」
薺の隣で料理をしてるのは佐咲柊(ささきひいらぎ)。
こちらは、赤みがかった紫色の髪をくるくるカールの掛けている。
高1で強気な態度なこの少女、実は弱虫であるのは兄である俺だけが知っている。
「柊だってさっきまで寝てたじゃない」
「薺姉ぇー。言わないでよー」
この二人がうちの家事の大半をこなす長女次女だ。
「いつも通りだな、お前らは」
そう、これが薺と柊の日常。
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