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「ごめんなさい。」 「…そっか。ハハ……」 少し掠れた声で笑う先輩に小さく頭を下げ、階段を降りた。 「終わった?」 玄関ホールのベンチに座る百合が私を見つけ、よいしょと立ち上がる。 「うん。断ってきた。」 百合がはぁ。と小さくため息をついて 「あれ、バスケ部の石井先輩でしょ?2年生にも結構人気ある人なのに…」 と目を細め私を見る。 私は、はははっと誤魔化す様に笑い靴箱に向かった。
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