3/8
前へ
/65ページ
次へ
  私達は玄関の方へ走って行った 加菜恵はドアを開けようとドアノブを回し押してみる… ガシャン 私の思った通り開かなかった… 「やっぱり…」 「ドアがダメなら窓は!?」 そう言い、加菜恵は窓を開けようとするが… 窓も開かない… 「加菜恵…諦めて逃げよう?」 「…………窓が開かないんなら…割ればいい…」 「えっ…割るって…」 加菜恵は近くにあった椅子を持って来て持ち上げた 「もう嫌だ…もう誰かが連れていかれるの…見たくないよ…」 加菜恵は泣きそうな声で言った… そうか…加菜恵は優しい子だから… ドンッ!! 「何でよ…何で割れないのよ!!!!」 ドンッ! ドンッ! ドンッ! ドンッ! 加菜恵は何度も何度も窓を椅子で叩く でも…割れない… 「ドンッ」と窓ガラスと椅子がぶつかる音がするだけ… 「加菜恵…」 ドンッ! ドンッ! ドンッ! 加菜恵を止めないと… この音が聞こえて あの"何か"がやってくるかもしれない… 「加菜恵…逃げよう…」 ドンッ! ドンッ! ドンッ! 「加菜恵!」 「…………ッ……」 加菜恵…? ………泣いてる… 「……加菜恵…この場所から離れよう…?」 泣いている加菜恵を慰め場所を移動した  
/65ページ

最初のコメントを投稿しよう!

339人が本棚に入れています
本棚に追加