プロローグ

5/7
前へ
/7ページ
次へ
一度零から体を離し、大きな零の肩を支えるように担いだ。 零にはガラスの破片が体にたくさん刺さっていた。 抜いたら失血死するだろう… 「…れ…ぃ?」 「ふっ、大丈夫だ…。それより羽禾は怪我してないか?」 零は傷の痛みに顔を歪めながらも僕を安心させようと笑った。 その姿が痛々しくて、 そして余りにも申し訳なくて。 「…ごめん、 ごめん。」 なんで僕なんて庇ったの? 「羽禾のせいじゃない。」 零の言葉が胸を締め付ける ちがう、ちがうっ 何もかも僕のせいだ。 弱い。僕は弱い。いつもいつも守られてばっかりで… 自分の無力さを今分かるなんて  
/7ページ

最初のコメントを投稿しよう!

32人が本棚に入れています
本棚に追加