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一度零から体を離し、大きな零の肩を支えるように担いだ。
零にはガラスの破片が体にたくさん刺さっていた。
抜いたら失血死するだろう…
「…れ…ぃ?」
「ふっ、大丈夫だ…。それより羽禾は怪我してないか?」
零は傷の痛みに顔を歪めながらも僕を安心させようと笑った。
その姿が痛々しくて、
そして余りにも申し訳なくて。
「…ごめん、 ごめん。」
なんで僕なんて庇ったの?
「羽禾のせいじゃない。」
零の言葉が胸を締め付ける
ちがう、ちがうっ
何もかも僕のせいだ。
弱い。僕は弱い。いつもいつも守られてばっかりで…
自分の無力さを今分かるなんて
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