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あー、はいはい。分かったから。 彼女は呆れたのか…それとも飽きたのか、手で静止しろ、と示す。 「あー。そだ。あんた、夏休みの間、暇あったら遊ばない?何人かで集まろーよ」 そういえば、といった調子でぽん、と両手を打ち鳴らし次の話題を私に振る。 彼女のこういう、すぐに人と話題を作って話せるところは憧れる。 …誰とでも簡単に打ち解け、話すなんてことは、私には逆立ちしたって出来ないだろう。 「ね、どう?」 楽しみに溢れる瞳で覗き込まれても、私は首を振るしかできない。 「…ごめんね。バイト3つを夏休みいっぱいに詰めちゃって、時間ないの」 そう言うと彼女は一瞬目を見開き、数回瞬くと、はぁー、と驚いたような声をだした。 「働くねぇ…。あんたがお金に対して熱弁するのも分かる気がするわ」 鞄を持つのとは逆の手を私の肩に置き、しみじみと言う。 「ま、それじゃあ仕方ないか。また今度にしよっか。今季はツキが無かったってことで」 最後の方は冗談めかして言うと、じゃあね、と軽く手を振り、彼女は校門を出ていった。
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