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戦…
それは古今東西絶えることを知らず、永遠と繰り返される生物達の催し…
それぞれの想いや野望を胸に秘め、日々行われてきた大切な催し…
それは異世界でも例外では無かった。
―どこかの部屋―
謎の女「戦というのは絶える事を知らない…太平の世というのは、やはり幻想に過ぎなかったのかしら…」
女は悲しそうに呟く。
その言葉に反応したメイドらしき女は
メイド?「諦めるのはまだ早いんじゃないですか?蒼雅様。貴方様の覇道はまだ始まったばかりではないですか」
と微笑みながら言う。
その言葉に蒼雅と呼ばれた女は、
蒼雅「よしてよ紅月。覇道だなんて人聞きの悪い…。別に自分は覇王になりたい訳じゃないよ。私はあくまで平和に暮らしたいだけなの」
と不機嫌そうに応える。
紅月「蒼雅様は覇王より上を行く者じゃないですか」
とからかうように紅月と呼ばれたメイド服の女が言う。
蒼雅はもう…と一言溜め息を吐くように呟く。
すると、
?「蒼雅様ぁ~!助けてくださぁ~い!!」
と女性の情けない声が扉越しから部屋に反響する。
すると勢い良く扉が開かれて、女が飛び出してくる。こちらもメイドのようだ。
だがメイド服のデザインが紅月とは異なる。
紅月「慧音。蒼雅様の御前よ。礼儀をわきまえ―」
蒼雅「いいのよ紅月。…どうしたの?そんなに慌てて。」
慧音と呼ばれた女は少し混乱しながら
慧音「先程、領内に何者かが侵入してきた模様」
報告を伝え終わる前に紅月が
紅月「侵入者が入って来るなんて日常茶飯事じゃない。そんなに慌てること?」
慧音「まだ続きがあるってば!…それでその侵入者なんですが、「空から降ってきた」んですよ!」
それを聞いた二人は目を丸くした。
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