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濡れた髪を受け取ったハンカチで拭きながら
ゆっくりとこちらを見据える。
有無を言わせない雰囲気、まさに蛇に睨まれた蛙状態で
不本意ながらも逆らえる訳もなく、頭を下げながらすんなりと名前を教えた。
「あの、あたし・・・水沢 美羽(みずさわ みう)です。
クリーニング代は出します。本当にごめんなさい・・・」
「ん・・・クリーニング代の代わりに
お前、明日俺に付き合えよ。」
ニヤリッと不敵な笑みを浮かべたはずなのに
郁哉が笑うと優しい天使の微笑みに見える。
くらりっ
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