眼鏡~1~

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私は帰りの身支度を整えた後、重い足取りで生徒会室に向かった・・・ 会室のドアを開けようとした時、中から聞こえてきた声にピタリと足を止める。 「も~う~っ や~だぁ」 「いいじゃん、減るもんじゃないしさ」 「も~仕方ないなぁ、じゃあ優しくしてよね~」 「わかってるって~」 そんな会話が耳に届きため息を落とした。 中で何が起こってるのか、さすがの私も想像できる・・・ 『あのチャラい生徒会長め。何様のつもりだ!』 「俺がど~かしたのか?」 『え?』 突然後ろから声がしてビクリと体を飛び上がらせながら振り向けば芹咲 侑李が私を見下ろしていた・・・ 『な、何見てるんです? 後ろからコソッと近付くなんて気味悪い!』 「は? 俺はいつものようにいつもの会室に来ただけだ。 言っとくけどここは俺のテリトリーだ眼鏡女! お前こそ人の島で何やってんだ?」 誰も来たくて来た訳じゃない。 ただあのハゲ頭が・・・ 私はツンケンした態度で芹咲 侑李に先生から仰せつかった任務の説明をした・・・ 「ほぉ~、つまりは俺らの雑用係に任命されたわけだな! よし分かった、来い。召し使いとして今日からこの俺がこき使ってやる!」 誰が召し使いだ!この材木男・・・! そう心の中で文句を吐いてる私の腕を引きガラリと会室を開けて芹咲 侑李は中に入った・・・ 入った私はすぐに中の光景に唖然と固まった・・・ やっぱり中では頭空っぽの櫻井と その櫻井の容姿に惹かれついて来たであろう女子生徒が抱き合っていた・・・ だけど私の腕を引いて歩く芹咲 侑李はそんな光景に馴れているのか全く気にする様子もなく自分の席の横に椅子を運びそこに私を座らせた。 自分は社長椅子かよっ!っとツッコミを入れたくなるような椅子にドカリと座り私を見下ろしニヤリと笑う・・・ な、なんか負けてる気がする。  
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