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どうして……。
どうしてこんな所にいるのだろうか。
誰でもいい。教えてくれ。
俺の視界に広がるのは、真っ白な空間……。なんてベタな方がまだマシだった。
だって……。
完全にこれは……。
東京の遥か上空じゃねえか!!
なんで!?
なんで俺はこんな所にいんの!?てか、なんで浮いてんの!?
「ふぅ、落ち着け。落ち着くんだ。冷静にいこうじゃないか」
さて、少しだけ時間を遡ってみよう。そうすれば状況が少なからずとも何かしら掴める筈だ。よし、そうしようそうしよう。
時間を遡ること、(たぶん)二時間前。
午前十時。
今日は、あの伝説の日。
今日は、
俺こと、高奈正八(たかな せいや)が、オタク専用の情報サイトにて見つけた、フィギュアの大セールの日だ。
流石にセールの日と言うだけあって、他にも人がたくさんいる。まぁそりゃあ、オタクの俺が見つけている時点ですでにそれはオタクの間で広間っているのは当然だ。このサイト見つけたのは三日前だ。そして、一番前に陣取り、一番先にフィギュアを手にし、そして一番最初に会計へ持って行く使命のために、そのサイトを発見した瞬間、その店へ向かい、場所を陣取っていた。
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