学校できゃっほい

10/16
前へ
/398ページ
次へ
闘技場の真ん中にて、俺とゴッツイ男子生徒が向かい合っていた。あ、言ってなかったが、武器は木剣だけ。 だから今は、俺とギルが木刀を握って向かい合っている。 「始め!」 その掛け声に風の魔法でもかけているのか、闘技場に大きく響き渡る。 ゴッツイ男子生徒、基、ギルは試合が始まっているのにも関わらず、俺に向かって言ってきた。 「コレイトさん、お願いがあるんですが」 あ? 何言ってんだこのゴリラは。 「なんだ」 「その、今日は俺の彼女が見てるんで、負けてくれませんか? それにコレイトさんに怪我を負わせたくないですし」 よし殺そう。 こつは殺そう。 彼女がいる? こんなゴリラにだぁ? ありえねえ、リアルに対して興味はないが、彼女がいる奴はなぜかムカつく。 俺だって出来るなんてもんじゃなく、遊ぶことすらないと言うのにこのゴリラは……。 しかも負けてくれぇだぁ? 殺そう。 「やだ。それと全力で来い」 「そう言うと思いました。これはあくまで試合なんで恨まないでくださいね、《ファイア》!」
/398ページ

最初のコメントを投稿しよう!

21153人が本棚に入れています
本棚に追加