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「火を……食ってる」
誰かがそう呟いた声を、俺の強化されている耳が捉えた。
そんな事は気にせず、俺は炎すべてを食い尽くした。
「ふぅ、ごちそうさま」
アルちゃまには火は効かないよ by猫
いや、不味いってほどでもないけど、炎って意外と美味いんだな。新しい味と触感だ。でも味が薄いな、もっと強い炎はもっと美味いのかな?
「どうする? まだ続けるか?」
続いて「火竜の咆哮」っていきたいが、流石に殺す訳にもいかず、刹那的に考えた結果、一応ギルに確認をとる事にした。
「無い」
地面に膝を着き、呆然としているギルは、小さくそう呟いた。
うん。
「とりあえず、正しい判断だな。無謀な闘いに挑むのは勇気じゃなく、愚行だ」
厨二乙!
まさかこんな台詞を言える日がくるとは……。
心の中でガッツポーズをとる俺だった。
あと、ひとつ言っとかなきゃ。
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