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案の定、ミルナが更に笑顔になっている。
笑顔で?包丁を?かざして?魔力が大きくなって?なんかゴゴゴゴゴってなって?纏ったぼ暴風で部屋の鉄骨が見えてきて?固まった神殺しの魔力のそれを?こちらに?
「「ぎゃあああああああああああああああ!!しぬうううううううううううう!!」」
包丁ごと投擲してきた。
ミニ台風というより、廊下大のシュレッダーの刃が回転しながら迫ってきているのだ。怖くないという方がありえない。
ちびりそうだよ、ままん。
「それいけ!正八マン!」
リュートに背後を取られて蹴られた。クソこいつ、後でマジで殺す。
仕方なしに、全力を込めて拳を握り締めた。イメージするのは最強の一撃男。拳一つでなんでもねじ伏せる!
「必殺!ただのぱああああああああああんっちっっっ!!!」
風の包丁とぶつかり合うことで今までで最高潮の衝撃が巻き起こる。
俺の拳は包丁の力に耐え切れずに皮膚がずたずたに割かれていく。対する包丁にもヒビが入る。
ギリギリ拮抗しているこの状況で、更にミルナの追加魔術が襲いかかってくる。
「ちょおま!ぴーんち!リュートおおおおおぴいいいいいんちいいいいい!!」
俺の後ろで腕組みをしながらニヤニヤしているリュートに助けを求める。さすがにこれはきつい。いや、きついというよりマジでやばい。結構ガチで。
「がんば(笑)」
「ぶっ殺すぞ!」
「やってみそみそ(笑)」
風の力を無理やり押し返しながらも包丁の刃を両手で握り締めるよと、いっきに力を込めた。
「アー。手ガスベッター」
受け止めた包丁をリュートに向けて方向転換させて受け流した。
更にいうなら俺の魔力を上乗せさせました(ゲス顔
「ちょおまああああああああああああああああああ!!」
「うはははははっはははあはははあ!!肉片となるがいいさリュートくんやああああああ!!」
「しぬううううううううううう!!ヘルプ!!へえええええるぷううううううう!!」
「がんば(笑)」
「ちょ!ごめんなさい!まじでごめんなさい調子こきました助けてえええええ!」
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