チートvs最強(仮)

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「なぁにが、助けろよ!だよ。真っ先に逃げたお前が何をほざいてんだよ」 「うるせえ!知るか!元はと言えば原因は正八じゃねえか!助けろよ!というか現段階で助けてくれよ!」 「助けて欲しいのは俺も同じだよ!なんでお前は神様のくせに俺頼りなんだよ!」 「神様だからだよ!あんなもん勝てるかぁ!さっきだってマジで死にかけたんだぞ!?殴られても大丈夫なように、服の下に隠していたジャンプがなかったら、今ごろ……」 「昭和のヤンキーか何かかよ」 「ということで、助けてよ!正衛門!」 「江戸の武士か何かかよ」 しかしまぁ、本当にどうしたものか。 攻撃 →当たったらほぼ死亡確定。 防御 →紙?ねえそれ紙?状態 逃走 →ふはは!地獄の果てまで追いかけるぞ!! 対抗 →見ろ!俺の魔力がゴミのようだ! アイテム →リュートはすぐ逃げるから使えない。 あ、ダメだこれ。 唯一ある希望といえば、時間を稼げば酔いが覚めるということだ。 「逃走あるのみ!」 「やっぱそうなるのな……むっ?」 なにやら唐突に真剣な顔つきになったリュート。だが、その顔はすぐに焦りのあるものへと変わった。 「正八!!やばい!!」 「どうした!?」 「ウンコ漏れそう!!」 さて…… 瓦礫を量産しながらぶっ飛んでいったアホを尻目に、ため息をひとつ。 俺は華麗に宙返りを決める。 そんな俺の目の前を風の刃が通りすぎた。 その魔術で開いた厨房へ入り、ドアを蹴り倒してその先へ逃げ去る。目指すは自室だ。あそこなら先日はった結界が残ってる。 自室でなら、少しくらいは時間を稼げると信じて、ひたすら走った。 そして厨房でまたしても包丁を調達していたミルナと共に走り、冒頭へともどるのであった。
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