事案発生

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「事案発生注意報!事案発生注意報!!ってうわなにあれちょ、おまこっちくんな!!」 意味不明なことを喚きながら、壁を突き破って出てきたリュートはこちらを見るなり必死の形相で逃げ出した。 あほだろこいつ。 アルフォートが二人だぁけへへへなんて、後からのおぞましい笑い声は聞こえない。聞こえないったら聞こえない。 「で、何しに来たんだよ似非囮」 「囮なのに似非とか酷すぎるぅ」 「酷いのは仕方ない。だってリュートだもの」 「だって俺だもの」 「で?」 「ん?」 「事案ってなに?」 「事案だよワトソンくん」 「なるほど……わからん」 「へっ?まじで?こんな簡単なこともわからないの!?爆笑!!」 「ふんっ!」 「の……のおあおおおうぅ!!マイサンシャインがああぁああぁぁああぁ!!」 「けひゃひゃひゃひゃひゃ!!」 「きゃあああああああ!捕まるぅうううへるぷみぃーーーー!」 「爆笑!!」 「だがしかし!」 「何気に余裕だよなお前」 「瞬歩って、練習すれば誰でもできるんだぜ」 「だとしたら全世界の厨二病の何割かは人外的動作ができるな」 「俺がその一人。ドヤッ」 「黙れ人外。いや神外。お前を神とは認めない」 「いいえ。神です」 「いいやお前はただの痛い男だ」 「某東京くっちゃうぞ、未来から引き出してきた分も含めて全巻あるんだよ。読む?」 「あなたが神か」 「掌返しにかかった時間、約六秒」 「げへへ、ぜひ読ませてくだせえな。旦那っ。肩揉みましょうか?」 「驚くほど下手に出始める使い魔の主!先程までの高圧的な態度はどこへやら!」 「神よぜひ憐れなこのアルフォート正八に漫画をぜひ」 「アルフォート正八ってなんかダサいな」 「うるせえ禿げろ」
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