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「で、事案て?」
走りながらもリュートが指をふると、まるでプロジェクター……いや、わかりやすくいうとSF世界のように映像が目の前に浮かび上がった。ちなみに走る速度に合わせて移動してくれる、べんりぃ
「これを見たまえ」
その映像に写っていたのは、屋敷から出て広い庭で一人、なにかを探すかのようにキョロキョロしているリーゼだった。
「リーゼちゃん、お前を探してたみたいよ」
「探してたみたい?」
「おう、これ録画だ。さっきチェックしたらなんか色々起きてたんで報告なう」
なんの可笑しなこともなさそうだが?
まぁまぁ見ててみそみそ、とリュート。
俺が帰ってきたことを愛しの妹あたりから聞いたのか?
そして見つけようとしたけど、俺はここに隔離された。そんな感じか?
ふと、画面の端から一匹の男が唐突に飛び出してくるとリーゼの手を掴んだ。
「おうごらてめえウチのリーゼに何してくれとんのじゃおらああああああああああああ」
「荒ぶりすぎわろた」
なんだこいつぬっ殺す!!
「どこの組のもんじゃああああああああああああああああああああああああ」
「こらこら画面殴るな殴るな、魔力で構成されてるんだから割れる割れる」
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