事案発生

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あーもうクソッタレ!こっちはこっちで忙しいってのに、なんでこんなときに問題を起こすかなあのゴキブリは! 「行っといでよ。ミルナたんはどうにか俺が時間稼いで酔い覚ましておくから」 「はぁ?どうやって行けと?」 「まぁ見てて、ハァ!!」 リュートは走りながらも、なぜか尻を後ろへ強く突きだし、両手を広げ、白目を向きつつ涎をたらし始めた 「なにそれ、火星人ごっこ?アホみたいだね、面白い面白い」 こんなのに時間とられてる訳にはいかないんだけど。 「ハァアイ!!」 やけに語尾が上ずった裏声でそんな奇声を上げると、廊下の先にゲートが生まれた。 「おお!もしかしてあれで──」 「おう!あれで異世界にいけるぜ!」 「誰がGATEっつったよ!」 「フヒヒめんごめんご、すいまーせん。ぶひゅひゅひゅひゅーーーーーーのひゅ」 は、腹立つ。 「けどまぁ、外に繋がってるのは本当らしいな。どうして出来たんだ?ここは神殺しの結界だろ?」 「せやね。けど、本物の屋敷をベースに創られてる。あのね、秘密にしてたんだけど、屋敷中の鉄柱に細工して陣を作ってたんだ実は。用途は逃亡用だ。もしものために仕込んどいて正解だったぜい」 「あ、あれ!?リュートがまるで使い魔のように仕事をしている!?明日は槍が降るのか!?」 「馬鹿野郎。大人の教科書が降るんだよ」 やめろ、教育上よろしくないことはやめろ。 だがしかし、まさかリュートがここまで使えるだなんて、超驚き。 「最近のお前には色々と助けられてる気がするよ、こんどお詫びでもしてやる。なんでも言ってくれ」 「え!?正八がまるで主人のようなことを言ってる!?明日は脱ぎたての靴下が降るのか!?」 「馬鹿野郎。俺の愛情が世界に降り注ぐのさ、ふっ」 「おえきも」 「知ってた」
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