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しばらくの間狂ったように笑い続けた俺は、笑うのをやめ泉に向かった。
それこそスイッチが切り替わったように。
もう、毎日そんなことを続けているのだ。
とうにおかしくなっている。
俺の中に正常な思考なんてありはしないんだ。
心も体も狂いきってる。
だから、殺してくれよ。
最後の理性がさ、俺は死ななきゃいけないって言っているんだよ。
この理性だって、いつまで維持できるかわからない。
完全に理性を失う前に、殺してくれてありがとうって思えるうちに、俺を葬ってくれ。
殺されるのに十分なほど、罪は犯したから。
泉に入る。
俺を中心に血色の波紋が広がった。
あと何日、俺は同じことを続ければいい。
水面に映る俺の姿は、血に飢えた野獣そのものだった……。
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