2 目覚め

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目覚めてから一ヶ月 リハビリはきつかったが何とか退院できた だが気がかりなのが一つある 新田先生が何故俺を引き取ったか…である いくら聞いても 「気にしない気にしない」 である 後日談だが新田先生は何と院長らしい 気がかりはもう一つ あの夢の事だ あれは何だったんだろう? 思考を巡らしていると新田先生が呼んでいた ちなみに新田先生の前で新田先生と呼ぶと怒られる "お母様"か"沙織さん"と呼ぶ様にと言われてる 当然"お母様"は却下 呼びづらいし第一ガラじゃ無いのである "沙織さん"も抵抗があるが仕方ないから"沙織さん"にすることにした 「はーい!今行きます沙織さん」 沙織さんは何処か満足気だ 俺で遊んでないかあの人… 沙織さんの家つまり俺がこれから住む家に向かう車中不意にこんな事を聞いて来た 「ねぇ、俊哉君、学校どうするの」 聞いた瞬間血の気が引いた 考えてなかったーーー! あたふたする俺を見てひとしきり笑った やっぱり俺で遊んでるなこの人… 「ウソウソ、ちゃんと準備してあるから」 「準備ってどういう事ですか俺もう20才はいってるんですよ?」 疑問をぶつけて見る 「それがねー学校側からの推薦入学らしいの、学費も全額免除だって!驚いちゃった!」 「マジですか?」 思わず訊き返す 「マジマジ!ついでに言うとね俊哉君の治療費・入院費も全部払ってくれてたのよ」 「何か逆に怖いですね」 素直な気持ちを言ってみた 「そうね~私も最初は疑ってたんだけど書類や何かもしっかりしてたしね、それに…」 沙織さんが一つ間を置いた 「それに?」 たまらず聞き返した 「俊哉君にはもっと青春を謳歌しともらいたいからさ」 と言ってニコッと笑った 俊哉はその眩しい笑顔と優しさにまた救われた気がした その学園で過酷な運命が待ち受けてるとも知らずに…
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