加藤京子

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アパートにつくと階段の前に車椅子に乗った男の人が一つ一つ部屋を眺めていた。 私は足を止めた。 肩にかけていた鞄がドサッと地面に落ちた。 男の人はそれに気付き此方を振り返る。 あの後ろ姿には見覚えがある。 小さい頃いつも一緒にいた彼。 誰よりもサッカーを愛していた彼。 ずっと大好きだった…… 「智輝……」 彼はにこりと微笑んだ。 「久しぶり、京子」
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