第一章

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キンコーンカンコーン 再びチャイムが鳴り響く。 「んじゃ、今日はここまでだネ、これだけやれば君も魔王マスター!」 びしり、指差しどや顔した後、何故か高笑いしながら去っていく教師。 彼女、名を穂香という。 因みに上の名前を知っている生徒は一人も居ない。 「おい束、さっさと飯食いにいかねー?」 ふと、後ろから声をかけられたので、取り敢えずシカトを決め込み机に突っ伏してみる。 そしたら後頭部を殴られた、痛い。 「てめぇ……、人のことシカトするたぁいい度胸だ」 ガシリ、頭掴まれ顔を引き上げられる。うぜぇ、と素で思ったがそんなことは表情には出さずにただ、 「おはようございます、今日もいい天気ですね。 これで君が死んでくれたらもっといい日になるのに、」 と満面の笑みを浮かべ、答えてやると、 「おま……、まぁいい、そんなのは後だ、 早く行かないと食いっぱぐれる」 早く早く、とどこぞの少年探偵のように急かすのは、針鼠のような髪型をしたちょっと大柄なおっさ……青年。本当にキモい。
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