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《13》
ジウは海に来ていた
夏なら人は沢山いるだろうが、今は閑散としている
強風が煽り、バタバタと服をはためかせた
ジウはその場にうずくまるようにしてしゃがみ込んだ
ヒジンとサンウが一緒にいる今、ジウの心は崩壊寸前だった
涙さえも流せば流すほどに苦しみは薄れる所か、ますます深く刻み込まれていく
もう限界だと感じていた
ふいに感じた振動にゆっくりと手を伸ばす
着信はヒジンからのものだった
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