第12話 ゲームの終わり

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私が顔を上げると彼は途端に不安そうにしてみせた。 残酷な人だと思っているのに一方で可愛い人だと思う。 もう病気だ。 きっと治療薬はないだろう。 そんな哀れな病人 「大嫌いだよ、バァカ。」 笑わないように口唇を噛み締めて彼の反応を見守る。 想いとは反比例する言葉の裏にあるものを感じられたなら きっと彼は微笑んでキスをしてくれると思う。 ドラマならきっとそんなハッピーエンドが待っている。
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