川の君。

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この村は、穏やかで静かで みんなが笑って過ごしている 小さな村。 今時、携帯を誰一人持ち歩いていないし 都会にあるようなデパートだって もちろんない。 あるのは、小さな学校と、自然。 そして、神様が住んでいるという 綺麗でとっても冷たい水が流れる川。 森の方の上流の方に神様はいるという。 けどその神様は誰も見たことがなくて 女の人なのか男の人なのかもわからない。 私は高校生になったばかりの夏休み お母さんと喧嘩をして 家を飛び出した。 気づけばそこは 神様が住んでいると言われる 森の深くの川に来ていた。 小さい頃から 森の深くはきたことがなかった でも、そこは 木漏れ日が綺麗な 心が落ち着く場所だった。 川に手をつけたら それはそれは冷たくて 家の近くの川の水より冷たくて。 「綺麗だなぁ…」 目を瞑って風を感じていたら いつの間にか私は眠っていた
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