317人が本棚に入れています
本棚に追加
/41ページ
(そこで昼寝をしたら絶対きもちいだろうな・・・)
昼寝が大好物といっても過言じゃない時雨にとっては、ここは丁度いい昼寝スポットだ。
(ほかにもいい場所があるかも知れないな)
趣旨は違うが学園に来て良かったと思う。
そういう所は叔父さんに感謝をしよう。
時雨はほのぼのとした気持ちで案内人を待っていた。
実は、元から時雨には入学させるつもりだった叔父さんが、学園に昼寝スポットをいくつも作った。
という話が、時雨の耳に入るのはもう少し先の話である。
-15分後-
「わりぃ、ちょっと待たせたな。」
ベンチに寝転がりながら太陽の日差しを浴びていると、ついウトウトしてしまったようだ。
「んーー・・・・ん??」
ナゾの声で目を覚まし
声のする方に眠い目をあけると
迎えに来たのは、中学生でした。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
「なんだお前、寝ぼけているのか?」
状況がつかめずに中学生をじっと見ながら黙っていると、中学生が訝しげに聞いてきた。
「そうかもしれない・・・・ちょっと聞くけど、アンタがここの案内役なのか?」
「そうだが?何か問題でもあんのか??」
「いや・・・特に無い。」
「ふぅーん・・・ならいい、行くぞ。」
――スタスタスタ
「・・・・・・・・・・・。」
興味が無いのか、理由を聞かずに先に歩いて行ってしまった。
俺も周りよりかは幾分小さいが(165cm)、中学生はそれより10センチ以上低く
ランドセルを背負ったら、小学生でもイケルと俺は思う。
それに、肌が白くて目が大きいな・・・
しかも、まつげが・・・ばっさぁ・・・
女装したら、完璧女になれんじゃね?
しかしここは高等部で男子校だ。
彼の年はきっと同い年ぐらいなんだろう。
(見た目詐欺にもほどがあるだろ・・・)
そんな事を思いながら俺は中学生の後に続いて歩いていると。
「お前、理事長の甥っていうのは本当か?」
中学生が話しかけてきた。
最初のコメントを投稿しよう!