お嬢様はご機嫌ナナメどころではない

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「むー……」 「あの……」 「……高原君?」 「はい」 「なんで私が怒ってるのか、分かりますか?」 「……風紀委員会に入ったからでしょうか」 「ど、どうしてですかぁ~!? どうして黛さんの風紀委員会に入ったのですか!」 風紀委員会とメイド・執事学科に入ることとなった日の放課後。 日向と一緒に帰ろうとした瞬間に俺は拉致されていた。 「私も高原君が欲しいって言ったじゃないですかぁ!! う、うぇ……」 若干泣いてる生徒会会長、鮎川優木の策略によって。 ああ、早く帰りたい。 「風紀委員会に入ったからこそ、生徒会に入れないことくらい会長も分かってますよね?」 「グスッ……」 黛先輩とリンがあまりにもアグレッシブに攻めてくるものだから、会長の事をすっかり忘れてしまっていたのが悪かった。 どっちか片方をとればどちらかに角がたつのは当然。 「あー、そういうことで生徒会に入りません。 他の生徒をあたってください、ということ今日は帰らせていただきますね」 「は、話が終わるまで返しまてん!」 指パッチンと共に屈強な黒服サングラスのハゲマッチョが二人現れる。 俺をさらってきた連中だ。
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