0人が本棚に入れています
本棚に追加
『美夏、部活はじまるから起きなよっ先行ってるからね』
そう言ってななは自分の鞄を手に、部室へ向かった。
あの時は悪いことしたなぁ、、
美夏はしみじみ思う。
それもつい最近の出来事だから
少し関と顔を合わすのが気まずい。
葉を一枚残さず裸になった木々を
窓から眺めながら美夏はぼーっとしていた。
『てぃッッ!』
『いったぁ、、』
ぼーっとしていた美夏の背中を後ろから叩いたのは
同じクラスの安藤沙希。
彼女は関と同じ陸上部で
関と仲がいい。
美夏はときどき仲の良い2人を見ながら
羨ましいと思うことがあった。
『いたたた、、沙希、どうしたの?』
叩かれた背中をさすりながら美夏はたずねた。
『どうしたの?は、こっちの台詞!』
沙希は勢い良く言った。
美夏は驚いた顔をしている。
『美夏、ずっとぼーっとしてたよ?もしかして、、恋の病かな??笑』
嬉しそうに沙希が言うと美夏は勢い良く椅子から立ち上がった。
ガタッと椅子が音をたてる。
『そんなんじゃないよ!さ、沙希こそ好きな人できたの?』
何か言い返さないとばれる、と美夏はパニックになっていた。
そのときやっと見つけた言葉、
『沙希こそ好きな人できたの?』
この発言を美夏は後悔することになる。
、
最初のコメントを投稿しよう!