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「場をわきまえなさいよっ」
「だってしょうがないだろ。シャルディが可愛すぎるのがいけないんだ」
「そうやってまた人のせいにする!」
「人のせいじゃない、事実だから。キミのせいで欲情した僕の体をどうしてくれるの?」
耳元で甘く囁かれ、背中がゾクリとする。
「よっ…!」
シャルディは絶句した。
―なんでこの人は恥ずかしげもなくそういうことを平気で言えるのかしら。
「そんなの知らないっ!!!」
「えーひどいなぁ。責任とってよ」
「責任ですってぇ!?」
「そうだな、キスしてくれたら我慢してあげる」
そういってエドワードはにんまりと笑い、キスをせがんだ。
―これじゃエディの思うつぼだわ。そう簡単に思う通りにはさせないんだからっ!
「しません!」
「…そんなこと言っていいのかな?襲うよ?」
「なっ」
その瞬間、シャルディの視界を黒い影が塞ぎ、唇に柔らかいものが触れた。
「!!」
エドワードが落とした甘いキスに体が火照っていく。
そしてシャルディは抵抗を忘れ、彼にその身をゆだねていた。
結局は何を言ってもラブラブな二人である。
「オイ、てめぇら」
急にドスのきいた声が聞こえて目を開けると、エドワードの体が圧し掛かってくる。
どうやら声の主がエドワードを足蹴にしたらしい。
シャルディは茹でダコのように耳まで赤く染まった。
見られていたと思うと恥ずかしい。
「レイジー!何するんだよ、ちょうど今イイ感じだったのに!」
「させるか。目ん玉の黒いうちは徹底的に邪魔してやるからな!!」
「いつもいいところで邪魔してくれて本当に感謝してるよ」
エドワードはそういって口をとがらせる。
しかし彼はそんな嫌味も堪えないようで、何食わぬ顔で続ける。
「そもそもオイラの前でいちゃつくなんて本当にいい度胸してるよね。何これ、生殺しってやつ?」
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