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ごめんなさい。
ただ、謝りたい気持ちがいっぱいだった。
迷惑かけて、ごめんなさい。
我儘言って、ごめんなさい。
もう、貴方に迷惑かけないから。
大丈夫、また一人に戻るだけだから。
こんなにも駄目なあたしを好きになってくれて、ありがとう。
大好きです。
愛しています。
貴方には、もっとふさわしい人がいるから。
体を流れる赤い川めがけて、真っ直ぐに、銀色の刃で線を引いた。
生ぬるい水に、それを浸せば、みるみるうちに透明な液体が薄い朱に染まる。
徐々に薄れ行く意識の中で、浮かんだのは、貴方の――――。
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