地下の国

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さて地下の国に到着。 入国ゲートをくぐり抜けると街が広がる。高層ビルと同じく金粉貼りの寺院が並ぶ。アジアの空気が魚醤油の生臭い人間たちにとり憑いたまま生き生きと漂う。 街に出る前にきつけ薬をヒトカケラ口に放りこむ。この腐敗と偽の再生を繰り返す国の毒に当たられないように。幻覚剤は時に身を護る。現実を認知する事で人は死ぬ時があるだろう。そんな時は幻覚剤が効果的だ。そして痛み止めをケツに一つ。街に出る… 見慣れた顔の娼婦『産まれた時から淫乱。性格とは別の話し』が前立腺マッサージパーラーの看板を持ちタチンボ。俺はケツの穴が痙攣を始めたが、痛み止め薬をほじくり出されるのを恐れて目を伏せて通り過ぎた。幻覚剤が身体を宥める。 パオクン通りにはオカマが溢れかえしている。薬中のマッチョ共がこの街を仕切っているわけだか こいつらこそ根っからのオカマで 暴力的に狂った猛獣並に涎を垂らしている。俺を見るなり絡んできたが銃を額につきつけると潤んだ目で射精して穴に潜り始めた。 彼らはヤクザとして恐れられている。 痴呆の目をした輩をすり抜け俺は寺院へと向かう。この寺の高僧として落ちついているのが持人である、コントロール薬の売人だ。
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