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さらに寺院の階段を降りていく。
少年の霊があちこちから、ひっそりと語りかけてくる。生贄になった彼らは成仏する事なく怨みに降り留まる。薬でしか解決出来ない事柄に薬が使えない。なんたる悲劇。べ博士がいつも語っていた。
一番、悲惨な事は痛み止めが使えない事。身体の痛みから精神の痛みまで…麻酔なしって事…これが悲劇以外のなにものでもない。
少年たちの怨み事は確かに悲惨な話しだが、その口調は私を苛立たせる。『このオカマ共。女よりもはるかにいやらしい精神と感情を持ち合わせた淫売め。男好きの変態共。オカマならオカマらしく…
』まぁ彼らは今や淫売セックスも出来やしない存在だ。薬も使えない。このしみったれた淫売の負けず嫌い的口調にやられないためには私が一発打てばいい…さて…
少し濃すぎた。背中の穴から空気が漏れる…大丈夫、深呼吸だ。
頭痛も柔らぎ…大丈夫。息を整え私はさらに地下へ降りる。
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