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「…良かった…」
「!」
そいつは、それまで不安そうにしていたくせに、そう言うと
ふにゃっ、と顔を緩ませた。
「あ、具合、悪いんじゃないなら…えと、邪魔して、ごめんなさいっ」
「あ、あぁ…」
「今日、暑いから…気を付けて、下さい、ね…鶴瀬くん」
名前を呼ばれてまた驚く。
俺の事を知ってて、心配、したのか?
「ま~ほ~!? どこ行った~!?」
「あっ!い、行かなきゃ!」
「お、おい…っ」
声をかける間もなく、そいつは走って行ってしまう。
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