第1話~その1~:竜海

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  「なに?なんか憂鬱入ってない?」 「うーるーせー。ほっとけ」 「どうせさぼるなら、なんで1限から来てんの? てゆーか、最近は割りと、ちゃんと朝から来てるよね」 相変わらずのマイペースぶりで、志紀は俺の横に腰を下ろす。 「おめーが1人でサボりっつー方が珍しいだろ」 「ん?いやー、はは。こないだ仲良くした女の子がね、怖~いセンパイの彼女だったらしくて。 教室の前で待ち伏せされてたから逃げてきちゃった」 そう言って、志紀はへらへらと笑う。 何度も似たような目にあっているというのに、本当にこりない奴だ。 .
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