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ふいをつかれて、思わずビクっとなってしまった。
そうだ、一瞬忘れてたが、このアホが隣にいたのだった。
「な、なんでもねーよ」
言ったものの、我ながら不自然だったと思う。
案の定、志紀がニタニタと気色悪い笑みを浮かべた。
「ふ~ん?…そっかぁ、ついに竜にも春がきたんだぁ…今、秋だけど(笑)」
「な・ん・で・そうなるっ」
「はは、無駄だよ~。俺にその手の隠し事しようなんて!
ただでさえ、竜は嘘つけない性格じゃん……痛っ!」
楽しそうな志紀の顔に、今度こそイラッとして、とりあえず頭を一発殴っておく。
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