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ひとしきり泣いて、やっと私が泣き止んだころ、紗彩さんは、私の頬をやさしく拭う。
そして、こう言った。
「ありがとう。そうね、策はいくらでもある。あきらめちゃ駄目ね!」
紗彩さんの目からも、光がこぼれた。
多分、今まで我慢していた分だろう。
紗彩さんは、その光を拭うと、笑顔で言った。
「さ、元気出すために何か食べに行く?」
私も笑顔で言う。
「いいですね!焼肉ですか?」
「メックでいいじゃない。」
「むぐう…」
準備をしながら笑い、話す私たちは、他から見たらいつも通りだっただろう。
私たちもそう思った。
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