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3日後、紗彩さんは手術のために入院した。
前日の夜中、もう当日になっているくらいまで、紗彩さんは仕事をしていた。
最後のイラストを仕上げて、紗彩さんはそのまま寝てしまった。
最後のイラストには、紗彩さんの全部が込められている気がした。
「咲夜の分の仕事は、今残ってる分だけで終わりだからね。終わったら、休んでいいよ。」
紗彩さんは、そう言って病院へのタクシーに乗り込んで言った。
私は、そのタクシーが見えなくなるまでずっと、ずっと、ずっと手を振った。
視界は、だんだんと滲んでいた。
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