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「ハッ…ハッ…ハッ…ハッ……」
どこまでも赤茶色の土で埋め尽くされている荒野……その荒野の上に浮かぶ真っ赤な太陽が、誰かから逃げるように走る少女と馬をギラギラと照らしている。
その少女の後ろから、3人の厳ついカウボーイ達が乗った数頭の馬が少女を追いかけるように走る。
「ヒャハハハハ!そんなテクじゃムリだってぇお嬢ちゃぁん!大人しく俺達に捕まりなぁ!」
「人の馬パクって、簡単に逃げられると思うなよぉ!?」
カウボーイの内の2人は片手に持つフライドチキンを豪快に食いちぎり、下品に笑う。
「ったくよぉ……まさか野郎と2人乗りする日が来るとは思っても見なかったぜぇ……」
恐らく少女に馬を盗まれたカウボーイ(以下カウボーイB)が、気に入らない表情で仲間のカウボーイ(以下カウボーイA)の後ろで馬に跨がっている。
「あのクソアマァ…腹立つぜぇ……これでも食らいなぁ!」
カウボーイBは、片手に持っていた銃を少女の乗る馬の後ろ足に標準を定め、そして…
パアァン!!
「!?!?」
弾丸は命中。少女の馬は悲鳴をあげて勢いよく横に倒れた。
その衝撃で、少女は荒野の土の上に転倒した。
「イ、イタタ……あっ!馬が……!」
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