眠り

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翌月 ‐日本‐ 「我が日本は戦争を放棄する!」 その台詞に日本中の人々は歓喜の声を上げた。 これでもう日本が血を流す必要がなくなったからだ。 当時は訓練をうけてない民間人も戦争に借り出されていた。 いくら最先端技術の機械を持っていても、それを扱う者が素人なのだからすぐにやられてしまう。 それくらい人材が不足していた。 「これからはもう、争わなくていいんだよ。だから早く目を覚まして、ハル!」 か細い声でそう言ったのは山城優奈だった。 優奈が話し掛けているハルという少年は先月まで日本が誇っていた大戦艦“富士丸”の乗組員だった。人材不足として強制的に乗船していたのだ。戦艦が沈む直前に日本の小型戦艦によって奇跡的に生還していたのだ。 しかし帰国後厳しい尋問により気を失い、その日以降目を覚まさなくなった。 そのため強制帰宅させられた。
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