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ガタガタ…。
「香取どうした?どう見たってお前の勝ちだったじゃないか。」
クラスのみんなも伏せていた顔をこちらに向けている。
「いえ、僕の負けです。一番欲しかった一票が入らなかったので…。」
「そうか、よくわからんが。じゃあ、男子は神崎に決まりだな。」
ざわざわ…。
香取のやつ、ちょっとかっこいいじゃないか。
多分、一番欲しかった一票とは郁恵ちゃんのことだろう…。
学級委員としての一票が欲しかったのか、好きな人としての一票が欲しかったのか。
そこまではわからない。
「神崎貴明、1年間学級委員として頑張ります。」
ただ言えることは、郁恵ちゃんは俺を選んでくれた。
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